〜汚宅拝見〜
カノジョは掃除と炊事がほとんど出来ないダメなコだった。
ゴミはカノジョの部屋を隅から徐々に侵食し、ボクが訪れるたびに部屋は狭くなっていった。
食器は常に全てが使用済みで、使うトキは、まず洗う作業が必要だった。
さらにカノジョはかなりのめんどくさがり屋で、電気代を銀行から自動引き落としにする手続きをせず、毎月コンビニで支払っていた。
そんなカノジョが郵便物をきちんと管理しているはずもなく…
カノジョの部屋は、ちょいちょい電気が停められていた。(このご時世に)
ある日の会話
壁のスミのゴミ溜まりを見て一言。
ボク「…ゴミ捨てよ〜や」
カノジョ「…ん〜…」
ボク「クサイけぇ、オレ片付けるよ?」
カノジョ「…あのゴミの山ん中にゴミ箱あるから、それもお願い…m(__)m」
ボク「ゴミ箱あふれとんのかい」
…ツッコミながらゴミを片付けていくと…
ソコにゴミ箱は存在しなかった。
カノジョは部屋のスミにゴミを捨て続け、いつしか部屋のその場所一帯が、カノジョにとっての『ゴミ箱』と化していたのだった…。
………。
つづく