少しの沈黙が流れた。
「僕、料理できませんよ?」「!?」
ハルはレーヴェが寝てると思っていたので驚いた。
「それにまだこの村にも慣れてませんし」
「おっ、起きてたの?」
「はい、すみません」
ハルはまだ驚きをかくせないでいた。
「僕も一緒に行っちゃダメですか?」
「でも、外には魔物がいて危険だし・・・」
「大丈夫ですよ。僕も少しばかり武芸をたしなんでいましたから」
「でも・・・」
本当はハルも一人じゃ心細いだろう、レーヴェはそうおもっていた。それにハルは命の恩人だ。ハルに助けてもらわなければどうなっていたことか・・・。そんな人を危険な旅に一人で行かせるわけにはいかない。
「僕も一緒に連れていって下さい」
力強くレーヴェは言った。
少しして弱々く声が返ってきた。
「ありがと、レーヴェ」
泣いているのかもしれないとレーヴェは思った。
朝、いつものハルに戻っていた。
「レーヴェーっ、朝ご飯よ〜」
たった一週間ちょっとだがハルに起こされるのが毎朝の日課となっていた。
レーヴェは台所に向かった。
「おはようございます」
「おはよ」
朝の挨拶を交わして二人は朝食を食べ始めた。