「ぐぅっ!」
何をされた?痛みは無い…ただ長い浮遊感…そして次第に自分の体重を自覚し始める…
[ドゴォッ!]
背中から激しい衝撃が突き抜ける…
「っ〜〜〜〜!」
呼吸が止まり地面の上をもがく。
「なさけないわ!!派手に吹っ飛びおって!」
突然罵声を浴びせ掛けられる…体勢を立て直そうと身体に力を入れた。
「ぎっ」
腹部に痛みが走る…動かない身体を首だけ動かし声の主を睨み付ける…
「痛ぇよ…じいちゃん…」このじいちゃん、虎の民の長[黄虎]…僕の実の祖父「ふん、しかたがない本日の鍛練はこれまで!回復したら森で薪拾いじゃ。」…僕はじいちゃんと共に世界をまわっている。いわゆる修業の旅ってやつだ。虎の民っていうのは親と共に修業に出るならわしがある。まぁ僕の場合父さんも母さんも死んじゃっていないからじいちゃんと旅に出た訳なんだけど…いかんせん旅をしながらの修業だからキツイのキツクないのって「ガウッ!いつまで寝っ転がっておるきだ!いつまでも飯にありつけんぞ!」
辺りを震わせ怒号がとぶ。「わかったよ」
なんとか立ちあがり薪を拾いに森に向かった
おかしい…森を進むにつれて違和感を覚えた…