長老こと、ネイルが去った後、片付けをした。
アースは中途半端にゴミを残したが、これも抗争の場となった所に対しての礼儀らしい。
お互いに掃除を均等にしなければならない。
昔からあった礼儀らしく、しなければ一生ナワバリを勝ち取れない。
「さあて……、じゃあ十日後に備えるか。アル、エース、一応準備しとけ。」
僕は素っ気なく返事をした。
三丁目を抜け、自宅に戻った。 途中魚屋から「おぅ!アル坊!これ持って行きな!」といって刺身をくれた
「ありがとう。」人には聞こえないはずである
しかし「おぅ!またな!」と返してきた。
開いている窓に入り、昔から気に入っていた布団に顔をうずめ、寝たふりをする。 事実上、疲れて眠いから演技をしなくても寝れた
「ただいま〜!」
ご主人様の声に耳が傾く 。 帰って来た。
「アル!良い子にしてた?」 ふんわりいい香りがする
「うん。」聞こえないし、嘘だ。 抗争に行ってたなんか言えない。
「ふふっ!またどこかに行ってたんでしょ?」
と言いながらバッグから手紙を出した
「なんかね、私の従姉妹から手紙が返ってきたの!」 見せびらかしてきた
大体文字はわかる
でも理解しているなら気持ち悪いと思われる。
「手紙読んであげる。」
「静葉へ
元気にしてますか?
アルを大事にしてますか? 手紙ありがとう!
猫を抱いている静葉はどんな時よりも嬉しそうだね。 私は今大学生で、自分のコンプレックスを乗り越え、頑張って生きてます。
静葉はまだ中学生。 たくさん考え、悩み、ぶつかって、相応しい答えをみつけてね。
私今から大事な事をしなきゃいけないから、また今度…。
P.S. 手紙に電話番号書いてあります
ご主人様は手紙の裏を見る
「……。」
だんまりしたまま、手紙をしまう。 あくびをした後、ソファーに座り、寝そべった。
「お腹空いたなあ。」
そう言ってリビングに向かう。 僕は眠くなった 。
「…ル!…」
「アル!」
ご主人様の声で起きた。
もう朝だ……。
「じゃあ行ってくるね!」と言ってドアの向こうに走った。
「あと九日…。」
僕はTetraはどんな所なのか胸を踊らせた