6話 『衝撃。』
私たちは、アラタのお休みになれば会って二人で過ごした。
仕事の日も空き時間があれば少しでも一緒にいた。
TRINITYのメンバーともホームパーティーをしたり、一緒に遊んだりした。
旦那は、長期出張で半年は帰って来ない。すごいラッキーだった。
私はアラタの家の合い鍵をもらっていたからよく泊まったりもしていた。
アラタは旦那から毎日連絡がある度に嫉妬していた。
私は旦那が帰国したら離婚しようと決めていた。
アラタ『ヤバッ!そろそろ江口さんが迎えに来る。いずみ今日は泊まってって。』
いずみ『はいはい。いってらっしゃい。』
アラタ『行ってきまーす♪』キス。
行ってきますのキス…お帰りのキス…おはようのキス…おやすみのキス…私たち一体何回キスしたんだろう?
でも幸せ?こんな幸せがあるんだ。
その時だった。
カチャ、………あれ?アラタ?
マネージャーの江口さんとアラタが慌てて部屋へ戻ってきた。
江口『いやぁ、いずみさんこんにちわ。そっか、いずみさんの事見つかったんだ。』
何事?
いずみ『何かあったんですか?』
江口『カメラマンがマンションの下で張ってて出れないんだよ。』
それってうちらの事で?
アラタ『江口さん、俺記者会見開くよ。』
江口『だめだ。まだ早過ぎる。いずみさんは離婚してないだろう。彼女の事も考えろ。』
アラタ『俺がいるから、そんな心配いらないよ。』
江口『バカ。そんなに甘いもんじゃない。危険すぎる。とりあえず、今はここで待機しててくれ。』
アラタ『他のメンバーは?』
『シンさんは、事務所。太一はベースレコーディング。俺はシンさんに電話してくる。』
江口さんは、慌ててアラタの仕事部屋へ入った。
シンさんとは、TRINTYのギター担当兼事務所社長。太一はベース担当。
いずみ『………あたしのせいだよね。バレたかな?アラタと付き合ってること。』
アラタ『違うよ、いずみのせいじゃないから。心配かけて悪いな。』
いずみ『アラタ仕事大丈夫かな?』
続く…。 6話No.1