プルルルルル…
プルルルルル…
ナオコ「はい。もしもし」
いきなり直子が電話に出ると思わなかった。
しかし、もう話すしかない。
ルイ「…あ。直子、私…。瑠生だけど……。」
ナオコ「………。」
ルイ「ちょっと聞きたいことあるんだけど…いいかな?」
ナオコ「…なに?」
ルイ「あのさ…昨日……私の靴の中に……紙入れた?」
ナオコ「は?」
ルイ「コピー用紙で……"調子こいて廊下歩いてんな"って書いてあったんだけど………」
ナオコ「ばかっばかし。あんた私を疑ってんの?」
ルイ「そうゆうわけじゃな…!!」
ナオコ「本当の事じゃん!!もう話かけないでよ!!」
ガチャン!!
……ツー…ツー…ツー…。
物悲しく響く電話の音。
居間から聞こえる笑い声。
暖かくなった受話器に流れる冷たい涙。
私は、部屋に戻り考えることなく、布団に倒れ込んだ。
翌日重たい体を動かし、学校へ向かった。
お母さんには「休んだ方がいい」と言われたけど、お母さんに心配かけられない…。
教室へ入ると、クラスの何人かがこっちを見るなり、クスクスと笑い始めた。
席に座り、引き出しを開けると、水が飛び出してきた。
..続く..