距離を置いて歩いた
いつだってそうしてあなたとの距離を保った
それがいいと思った
あなたに優しくできないのはこれ以上愛したくなかったから
あなたに嘘をつき続けたのは本当の想いを悟られたくなかったから
あなたにあまり笑顔を見せなかったのは独りになる寂しさを知っていたから
あなたから目を反らしてしまうのは自分の傷を増やしたくなかったから
どうやっても報われないのなら
あなたが答えを返してくれないのならこれがいい
気付いた時にはもう遅くて
知った時にはあなたを愛していた
悲しくても泣かないと決めた
苦しくても平気な顔をしようと決めた
だからまた嘘をつく
本当の私なんて見せない
二人の間に流れる隙間風が冷たい
今あなたに近付けたら
あなたの手を取って冷めた手を暖める事ができたなら
そう思えば虚しさが募るけど
決めたから
いつかはあなたの後ろ姿をそっと見送れるように
歩く足を止めてあなたから離れられるように
苦しみを全て受け入れられるように
未練を断ち切れるように
いつかは
あなたの幸せを誰よりも願えるように
今の私はまだ弱いから
どうか後少しだけ
もう少しだけあなたの側を歩かせて