教室は既に明かりがついていた。
ドア越しに、話声が聞こえてくる。
ユカリ「こうだよ!」
ナオコ「あはは!!ユカリ残酷ー!!」
ナナエ「あはっ!!あいつ死んじゃうかもよー?」
ルイ「奈々絵…?」
ドアに手を掛けていた私は、小さく呟く。
反対側の扉が少し開いていた。
中を覗くと直子、ゆかり、奈々絵の三人がいた。
私は何かを考えるまでもなく、ドアを開けてしまった。
黒板には
『深津死ね!!』
『ブリっこは逝ってろ』などの殴り書きされた文字。
ルイ「奈々……」
奈々絵を見た瞬間、背筋が凍った。
奈々絵は私のウサギのキーホルダーの首を、ハサミで切っている最中だったのだ。
3人は一瞬驚いた顔をしたが、ゆかりが口を開いた。
ユカリ「あんたって真面目に馬鹿だよね。すぐ人を信じて心開いちゃってさ!!」
ルイ「奈々絵っ……。」
ナナエ「気安く呼ぶんじゃねえよ。キモイんだよ!!小松の近くをうろちょろしやがってさ!!」
ルイ「え…?小松…?」
ナナエ「だけどもういい気味だよね。小松はあんたのこと守ってくれないみたいだよ」
奈々絵は勢いよく首の無いキーホルダーを私に投げ付ける。
3人は教室を出て行った。
..続く..