前世占い [上]

東山桃子  2008-06-15投稿
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柊(ひいらぎ)美里
29才
すべてにおいて曲がり角

最近 恋人と別れ、仕事もマンネリ気味。

そんな訳で
私 疲れてます。

先日の帰宅途中のこと。
朝の占いを 思いだしたのです。
(占いは 毎朝チェック。良い事だけ信じるタイプ)

[いつもと違う道を歩くと ラッキー!]

そんな訳で
違う道を 帰る事にしてみたの。

一つ前のバス停で降りて、見慣れぬ通りを歩いてみた。
(ヘェ こんな所にこんな時代を感じる 古本屋があったんだ。
[再会屋]?だなんて、妙な名前。)

なんとなく 引き込まれるように 入って行った。

狭い店内に 客が2〜3人。
別に 目的も無いので なんとなく見渡していると、スピリチュアルコーナーがあった。
近寄ってみると、いかにも古そうな本が 目に止まった。

【前世占い】
なんだか おもしろそう!

私は 高い棚に並んでいた【前世占い】に 手を伸ばした。
すると 同時に 違う手が伸びてきて、ぶつかった。

「あっ、ごめんなさい!」と 私は手を引っ込めた。

見ると さわやかな男子。
手には ぶ厚い宗教書のような本を 抱えてた。

彼はちょっと バツが悪そうに、
『こちらこそ すみません。その本 買うんですか?
前にちょっと 立ち読みしたんですけど、おもしろそうでしたよ。』

「ああ そうですか。
じゃあ私 買っちゃおうかなァ?」

『結構 お薦めです。』
と にっこり笑って、まるで本屋の店員さんのように 薦めてくれた。


結局、さわやかな男子を信じて 【前世占い】、買って帰る事になったのです。



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