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T.  2006-05-17投稿
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 今、僕は学校の屋上に立っている。
まさに、飛び降り自殺の瞬間だ。 僕をイジメた奴らへの復讐だ。 奴ら、僕が死んだらビビるだろうな。 でも僕を止められる奴はいない。
僕の密かに好きなカナさんでも……わからないけど。 僕をイジメた奴らにはちゃんと報復する。 もう奴らの名前と住所を書いた紙を100枚はコピーした。 コピー代が馬鹿にならなかったけど。 …まぁ僕は死ぬんだ。関係ないじゃないか。
すぅー
これが僕のすう最後の空気か…
僕が柵を乗り越えようとした、その時

「何してるの?」
…?誰だ?
「あ、斎藤君」
…!カカ、カナさんだ! 「やぁ」←それなりにクールに返事したつもり「まだ学校にいたんだ」「い、いや…君はなんで?」
「最後にこの町の景色を見ておこうと思って」
「え…え…あぁそうなんだ…転校するの?」
「うん、明日」

ガー――ン

「な、なんで?」
「えーと、私ビョーキなの。ちょっと危なくなってきちゃったから…」
そういえば聞いたことあったな…いきなり学校に来なくなった時、女子が話してたかな…
「で、でも大丈夫だよねぇ?」
「……」 え…えぇ?僕泣くかも。
「…お医者さんが言ってた。もうちょっとなんだって。私の命。」
…不覚にも泣いてしまった。…声はあげなかったが… 「だから引っ越すことになっちゃってさ」

 カナさんは死ぬんだ
まだ生きたいと思ってるのに。まだ少ししか生きてないのに…


僕はなんだ?
生きたくても生きれない人がいるってゆーのに…

僕は死ぬのを止めた。 くだらないことで死ぬのは止めた。
僕はイジメから…全てのものから逃げない。いま決めた。

命の尊さ、大切さをカナさんが教えてくれた。


カナさんは次の日転校していった。 最後まで笑顔で…



ありがとう



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