お題は? ?

182  2008-06-15投稿
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「では、気を取り直していきましょう」


木坂は何事もなかったかのように司会を務めている。


一方松沢とジミロウはというとハァハァと息荒く疲れきっている。


「よっしゃ!んじゃ次は俺な」


元気よく手を上げたのは太一。

というより放課後会は4人しかいない。ダウン中の2人と司会、必然的に残った太一が何か案を出すしかなかった。


「これはみんな一度はやったことあると思うけど…」


どこか自信有りの溜めと態度だ。


「…ギリギリいす!やった事あるだろ!?」


……………………

………………


「あれ?ギリギリいすだよ!いす斜めにして座って倒れるか倒れないかっていう度胸試し!」




…………………




「あぁーそういうことか」



松沢の意味深な発言


「松沢は分かるよな!小学校のときはあれでチキンかどうか決めてたよな!」


勝手に盛り上がり出す太一


「それでお前後頭部に傷があるんだな…」




「……え…?」



松沢の発言に太一の目が泳いだ。



「…ち、ちげぇよ!だからこれは隣町の不良とやりあったときについた傷で…」


このセリフで分かるように、太一は普段から後頭部の傷を武勇伝を交えて見せびらかしている。


そして太一は『ほら吹きバカ野郎』で通っている頭の弱い嘘つき君である。


「あぁーあ、不良からも一目置かれる存在だったのによ…がっかりだよ太一…」


「…いや、だ、だからこれは…」



「太一君、カミングアウトしましょう」


木坂は涼しげな表情でくいっとメガネを上げた。


「いやいや趣旨違くね!?」


あぁ、痛い。みんなの視線が痛い…。木坂も松沢も、そしてジミロウからもチクチクと刺さる視線が…














「…嘘ついてごめんなさい…」










本日の放課後会の活動は、太一のカミングアウトで終了した。


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