四人が身構えると同時に、奥から男が現れた。
赤い短髪で右目に刻印。
「ようこそ…魔空間へ」
「あ、あいつ?ロザリア…ロザリアはどこだ?」
「ロザリア…あぁ…あの娘か…私が身代わりになるからみんなを助けて?なぁ〜んて言ったから…くくくく」
「貴様???」リミスは猛然と男に襲い掛かる。
「ユータ?エリナ?リミスをカバーして?」
「どうしたの？ミホシ」
エリナが弓を男に向けながらミホシに聞く。
「あいつは煉極のシンキ…このあたりの賞金首…最高ランクの男?」
ミホシが長剣を抜き放ち、ユータと息を合わせる。
「うわぁぁぁ?」連結棒を振り下ろすが、軽々と受け止められる。鉄の両端につけられた二つの刃。
「くくく…まぁ?そんなに女に会いたいのか？なら逢わしてやるよ?」
左右から切り掛かってきたユータとミホシの剣を受け止める。そして一気に振り払うと、飛んできたエリナの矢を素手で受け止めた。「そんな…」
「いでよ?サイクロプス?」どかぁーん。
壁を突き破り現れた巨人に言葉を失う。
カラン…。力無く地に落ちた連結棒。「まさか…」
サイクロプスの右手に残る布の切れ端…「ロザリア?」
「これはまずいわね…」
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