私はあの老人の言葉が今も忘れられない。 ここでの生活で半年程ほど経った頃だろうか、私は老人に会った。土産物屋が並ぶ家の二階建ての白い壁の家に老人は住んでいた。老人の部屋には、赤い富士山の絵ばかりが置いてあり、私にとっては退屈な絵ばかりで、ある意味壁の白さだけが印象的であった。そして老人が私に言った。、 『絵描きにゃなるなよ』と。 その言葉の意味するものは、今も私が幼少期から持っている【芯】であった。
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