僕は彼女に適当に『今日行けない』的なメールをして、希枚駅へ。
待ち合わせより5分早く着いた。いつもじゃありえない。しかも、君はそこにいてくれた。
少し話をして、歩き始めた僕等。ここから、僕は君の苦しみを知り始める。
でも、僕等は気付かなかった。二人きりの旅立ちを見ていた人が居たなんて…
僕等は雨上がりの夜を楽しんだ。映画見たり、買い物したり…ありきたりだけど、楽しい時間だった。
9時になると、君は慌て始める。どうやら用事があるらしい。僕はその気持ちを悟って、
『そろそろ帰るか?寒くなってきたし…』
『うん…』
『どしたの?急ぐんでしょ?』
『そうだけど…伝えないと…』
『何?お前らしくねーぞ!話してみろよ。』
『うん…あのさ…』
『あんたのことが…好きかも…しんない…』
『しんないってなんだよ!しんないって!』
『…オレは…お前のこと…大好きなのに…』
思わずでてしまった本音。
『…恥ずかしいよ。そんなこと言われちゃ…』
珍しく顔が赤くなる彼女。
『なーに赤くなってんだよ!急がないとまずいんじゃねーの?』