村に入ったレーヴェとハルはまず宿を探すことにした。「この村、宿はあるんでしょうね」
「僕にきかれても分かりませんよ」
「それもそうよね」
村は人もあまりいないみたいだった。なんだかみんなでかけているみたいな感じだ。
二人はさらに村の奥へと進んで行った。そこは家もなく小さな森になっていた。「宿、なかったんですけど」「そ、そうですね」
「最初っから野宿なんて・・・」
歩いていると小さな家があった。レーヴェはドアを叩いてみたがいないみたいだった。
ハルはこれからどうしようかと考えていたら水の音が聞こえてきた。
「滝?」
「行ってみましょう」
「そうね」
さらに進むと泉みたいな場所へとたどり着いた。
「すごいわね」
「はい」
レーヴェもハルも滝に見入っていた。
泉にギリギリまでハルは近づいた。
「!?」
そこには水浴びをしている少女がいた。
「ハルさん、どうしました?」
レーヴェが来ようとしていた。
(女の子の裸をレーヴェにみせるわけにはいかないわね。そう、あくまでも男の子の教育に悪いから。あくまでも!)
ハルは自分の思考をめぐらせ、一つの結論へとたどりついた。
−レーヴェを泉に近づけてはいけない。なんとしても!