「両親…」
アリネスはそれを聞いて、悲しそうに呟いた。
「多分、私以外では分からないと思うのですが…その…出来れば、手厚く葬って欲しいんです。町の皆と一緒でも構わないので…」
ルイスは悲しみを押し殺したような顔で、リグラに頼んだ。
「了解した。調査が終わり次第、こちらで手厚く葬ってあげよう」
リグラは静かに頷いて、ルイスの申し出を了承した。「他は何か申し出たい事は無いかね?」
リグラの呼びかけに、三人はお互いに顔を見合わせて、
「いえ、今はこれといった要望はありません」
と、三人は首を横に振った。
「そうかね。また何か要望があれば言いなさい。まあ、こちらの出来る範囲でという事になるがね。あと、こちらから聞きたい事があれば、随時聞いていく事になると思う。それだけは覚悟しなさい」
リグラは諭すように言って、ライスを三人の前に立たせた。
「これから君達の面倒は、この王宮騎士ライスがみる事になる。何か分からない事があれば、彼に聞きなさい。」
リグラはにっこりと微笑むんで、そのまま部屋を出て行こうとしたが、慌てて後ろを振り返って、
「アリネス様!何時までこの場におられるおつもりですか!」
と、叱りつけた。