暁義君は、笑った私をキョトンとした目で見つめた。
アキヨシ「そんな面白かったかな?」
ルイ「だって、走ってくる姿がうちの犬みたいだったんだもん」
アキヨシ「犬!?俺犬っぽいのか?」
2人で笑った。
アキヨシ「深津。」
ルイ「ん?」
アキヨシ「笑ったな。」
ルイ「……うん///」
アキヨシ「楽しい?」
ルイ「すごく…///」
照れくさくなった。
きっとあの時の私の顔は赤かっただろう
でも、幸原君の頬も少し赤く染まっていた。
そのまま2人は、色んな話をした。
好きな食べ物、よく聞く音楽、クラスのこと、兄弟のこと。
私の家の前になって
アキヨシ「明日も…帰れる?//」
ルイ「うん!!」
家についた私は、とても気持ちが良かった。
下を向いて歩いていた道が今は前を向いて歩いてる。
それ以来、私は筆箱に画鋲が刺さっていようと、机が無くなろうと、何も気にしなかった。
私のことを1人でも知っていてくれる人がいるって思えば、何も怖くなかった。
何をされても泣かない私に、面白みが無くなったのか、イジメは落ち着いてきた。
私は、幸原君と帰るのが楽しみで、幸原君と帰れば帰る程、幸原君を知っていった。
幸原君以外に考えることは無かったくらい、毎日が輝き出していた。
ある日
私は私自身を知った日が訪れた。
続く