〜風紀・香雲〜
風紀)まさか、もう出て来るとはなぁ。よほど人手が足りないんだな
雷斗を初っ端から挑発すると
雷斗)まぁね。それに三月衆もあんまり強くなかったから、君達をさほど弱らせる事も出来なかったよ
雷斗は動じずにお手上げポーズをして溜め息をつく
雷斗)おまけに、ナラビは厄介な力に目覚めたみたいだし
雷斗が、続けて言うと
香雲)と、言う事はナラビ君も無事なんだぁ良かった
香雲は胸を撫で下ろした
風紀)月の葉書で高みの見物をしてたのか?
風紀が冷たい視線で雷斗に聞くと
雷斗)そうだよ。けど、君らは僕の手で殺したかったから結果オーライだよ
雷斗は笑って言ったが、瞳が冷たかった
雷矢)しかし、力が弱っている雷斗一人で、お前らを相手にすると負けるかもしれないからな。私も手伝う事にしたんだよ
雷矢が横から口を挟んできた
風紀)(ちぃ。やっぱ雷矢さんが加わるのは厳しい
風紀は内心焦っていたが、ここが最終決戦…………逃げるわけにはいかない
雷斗)どうしたの?この間みたく逃げないのかい?
雷斗が嫌味ったらしく言うと
風紀)この間は、ナラビが心配だったから逃げたのさ
風紀が強気で言うと風が全身に取り巻き、雷斗達も雷が全身に迸っる
今にも両者が激突仕掛けたその時、香雲が風紀の前に右手を出して風紀を静止したのだ!
風紀)何んだ!?
香雲)気になる事が一つだけあるの
香雲はおもむろに呟いた
風紀)気になる事?
風紀が繰り返し聞くと
香雲)雷斗?あんた本当に雷斗なの?
香雲はいきなり訳の分らない事を聞き始めた
雷斗)何を言ってるんだい?じゃあ証明しようか?風真の死際を話して
雷斗は相変わらず冷静にかつ、フッと笑って言うと風紀は歯ぎしりをした
香雲)そんな事は話さなくてもいいわ。だけど、この質問だけは答えて
「私達の秘密の場所は?」
香雲も冷静に受け流し、神妙な顔で聞いた
風紀には、その答えは分かっていたが、香雲の意図が分らなかった
だが、何分待っても雷斗は答えられなかった。その様子をみて香雲がフッと笑窪が浮ぶ
香雲)やはり貴方が雷斗を………いえ、雷家の人を操っていたのね!
香雲は雷矢を差して言った