アラタ『一緒に行く?』
アラタに感づかれたかな?
いずみ『気持ちは嬉しいけど、ここで待ってるよ。』
アラタ『置いていくなんて酷い男だよな。
こんな俺でごめん。』
いずみ『アラタ、今日は謝ってばかりだね。
私も辛いけど離れてる時間も大切だと思えるのは、アラタだからなの。
再会が楽しみってやつ。おおげさかな。』
アラタ『確かに出掛けて帰ってきた時の瞬間って最高だよな。特にいずみがいる時はね。』
いずみ『そう思えば辛くないでしょ?』
アラタ『いずみ、俺のために頑張ってくれてありがとう。
愛してるよ。』
いずみ『私もアラタを愛してる。』
なかなか離れられない…。
しかし、すぐに江口さんから連絡が入り渋々アラタは仕事に行った。
私は一歩も部屋を出ないように言われた。
寂しさを埋めるためにTRINITYのCDを聞いた…お掃除もやってみた。
お夜食も作った。深夜0時をまわった。
いずみ『まだかな?アラタ…。』
待ちくたびれた。
テレビをつけた。歌番組にTRINITYが出ていた。アラタかっこいい。
みんなの憧れるアラタを私は独り占めしてるんだ。
その時…………
カバンに入れてあった携帯のバイブの音に気付いた。
アラタ?
違った…………
お父様だった。
いずみ『お父様。』
父『何度も電話したんだぞ!お前、今自宅か?』
いずみ『いえ。お友達の家だけど、こんな時間にどうしたの?』
父『拓哉くんが事故で死んだよ。』
私は携帯を床に落とした………。
嘘だ…………???
夫が死んだ………?
続く…。 8話No.2