良子…二股の恋?

ぐうりんぼ  2008-06-24投稿
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「森山と由美はもう、仲直りしているから」

「あの2人が!?」


私の話しに良子は驚いていた。

電話だから相手の表情は分からないけど、喋る口調から、心の動揺が感じ取られる。

良子は言う。

「知らなかった、あの2人が仲直りしていたなんて。雅美は前から2人の事、知っていたの?」

「知っていたよ」

「知ってて何故、教えてくれなかったの?」

「言うべきだった?」

「勿論よ。黙っていた理由を知りたいわね」

「良子がショックを受けたらイケナイだろうと判断したからだよ。
言っちゃあ悪いけど、良子って…、何をしでかすか分からない…って思ったしね」

「なあーんだ、そんな事を気にしていたの?
別に私、ショックなんか受けないし、変な気なんか起こさないわよ」

「でも良子、アンタは森山の恋人になりたがってたじゃない?
結果的には由美に取られたような格好になって、思わず動揺した。
私には、そう感じたよ」

「正直言って、最初は愕然となったけどね」

「でしょう?」

「でも私、今は拓也への思いなんか冷めちゃったから」

「冷めた?」

良子の意外な言葉に私はビックリ!

良子は更に言う。

「あの2人の関係がどうなろうと、私には関係ないし。お好きなように…って吹っ切れた感じだから」

良子は淡々とした口調で自分の思いを聞かせてくれた。

「なるほど。じゃあ…余計な心配は御無用ってワケだね」

「まあね」

「そう、なら安心したよ」

私は表情を明るくした。

「ねえそんな事より、由美の浮気の事だけど…」

「そうそう、忘れてた」

「由美の浮気、拓也は知っているの?」

「多分、森山は知らないと思う」

「それは大変だわ。
拓也、この事を知ったら私以上にショック受けるかもよ」

確かに良子が言った通りである。
由美の浮気なんて、森山は今のところは知らないのだから。

─交際している相手が浮気中で、しかも…色んな男と関係持っている。─
こんな事実を森山は知ってしまったら…、


私は何だか、不安を感じた。


つづく



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