『行かないでくれ…待ってくれ…お願いだ…頼む！』ハッ…
綾人は目を覚ます。
「夢か…」
外は薄暗い。まだ夜明け前だ。
（夢の中で俺はいつも貴女を失う）
「今は亡き人…」
そう呟くと綾人は着替えを始める。
「おはよう！早いな、リーダー！」
髭面の男が話し掛けてくる。
「よう、アンジ。相変わらずお前は早いねぇ」
髭面のアンジが思い出したように言う。
「そういや今日は中央の方に出るんだよな」
「ああ、桜花探偵事務所に御門会と東郷組と市警の情報を買ってくる」
綾人はそう答えると高くそびえる駅ビルを見る。
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