奈央と出会えたから。<171>

麻呂  2008-06-26投稿
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* * * * * *

ミズホさんとあたしは、これからあたしの家で開くコトになった、クリスマスパーティーの為の買い出しに出掛けた。



買い出しと言っても、予約してあるケーキとチキンとオードブルとお寿司(あはっ‥増えてる☆)は、



聖人とサトル君に引き取りに行ってもらってるから、



あたし達は、シャンパンにジュースにお菓子を買うだけ。



重たい荷物は全て聖人とサトル君に任せちゃった。





『奈央ちゃん見て見て!!クリスマスには、やっぱ“ポインセチア”は欠かせないわよね!!』



それは、偶然通りかかった花屋さんで見たクリスマススの定番、真っ赤な“ポインセチア”。



『綺麗‥。お母さんにひとつ買って行ってもいいですか?』


あたしは、真っ赤な“ポインセチア”の鉢を、ひとつだけ買った。



『お母さんにもクリスマスプレゼントね?!奈央ちゃん優しいね♪』



ミズホさんにそう言われて思い出した。


そう言えば母は、今日あたしがクリスマスパーティーをする為に、みんなを家に招待するコトを知っている。



気を利かせて、“今日は職場の同僚の人達と食事を済ませてくるから、お友達にはゆっくりしていってもらいなさい。”と言ってくれたんだ。



勿論、聖人が来るコトも知っている。



そして――



初めて家に招待するコトも。



一度、ちゃんと母に聖人を紹介したいと思っていたから、



今日は出来れば母に聖人を会わせたかった。



『それにしても、サトルと聖人のヤツ、凄い荷物で大丈夫かな。あはっ♪まるで、あたしのポッキーを食べた罰ゲームじゃんね?!』



ふわふわの茶色の巻き髪のミズホさんが、舞い降りてくる真っ白な雪の中で、はしゃいでいる。



ミズホさんて好きなヒトもいないのかな――



その姿は――



まるで雪の精の様に――



可憐で――



綺麗だった――



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