ガー ――
「次は赤―ゥ――です。」
俺は携帯をいじりながら、一応リュックに入れていたボトルゼリーをすする。
これから何をすればいい?
「まもなく赤―」〜――」
ドアは開かないし、いつまでたっても赤ナントカに着かない。
「お乗り換えは”フタツ”――≡です」
そうだ、ドアには緊急時に手動で開けられるレバーがあるはず。
緊急レバーの蓋を開けると、ガチャンッと音が下に聞こえる。
何かが落ちたのだ。
「これは……?」
それは拳銃だった。
警察が持っている様な小さめの口径銃。
「な……なんで…銃が…?」
俺はゆっくり、かつ慎重に銃を拾う。
重い鉄の感触。 本物だ
「何をしろってんだ?」
緊急レバーを操作しようとしたら、レバーが無い事に気付く
「ドアをぶちあける…のか?」
だが、公共の物を撃ち壊すなんて出来るものじゃない。
でも………ドアぐらいなら…。
「よし。」
俺は試しに、ドアのガラス部分に鉛弾を撃った。
パァンッ!!
というかんしゃく玉みたいな音をたてた。
が、ガラスは割れない
何故だ!?
俺は銃をいじくりながら、座席にずっしりと座っていた。
銃をいじっていると、持ち手の部分がガチン!といって外れた。 え?
壊しちまった……? 弾をこめる部品の辺りに、白い紙が挟まっていた。
[糊櫑齒まだ邊鶫の柎彝片がある。]
読めない
…まだ…の…がある
意味不明な紙をポケットに突っ込み、他の緊急レバーを調べたが、全て駄目だった。
「あああ!なんだよ!もう!」
俺は頭を掻きむしる
イライラがつのり、遂に俺はあきらめた。
「………自害しろってか?」
銃を握りしめ、もう一人の自分と戦った
『早く死ねよ…楽になんぜ?』
「うるさい。」
『折角一発で死ねる道具があるんだ…!舌噛み切るよりは…楽だろ?』
「まだ道はある。」
『いいから…ホラ…引き金を引けば逝けるんだ…。』
「まだ終わらない」
『あっそ、じゃあ永遠に苦しめ。』
俺は銃を投げ捨てた。
「負けない…!この電車から降りるまでは!」
「………ムダダ