上を見れば空があった
寝転がっても空が見えた
眼が悪い人でもいい人でも
空のずっと向こうはきっと見えない
空よりもずっと近くにある地面
草の上で眠ると青くさい匂いがした
春の空は陽気な太陽がにこにこしていた
夏の空は大きな入道雲が空を上っていた
秋の空はしみじみとした夕日が湖に映っていた
冬の空はたくさんの雪の結晶を落としていた
空がなかったらおちおち寝転がってもいられない
地面がなかったら空のある意味なんてない
にらめっこしていてもやっぱり仲がいい
下を見れば地面があった
じっと見ているとありが歩いていた
空の大きさはすごいけど
ありだってこんなに小さくてすごい
眼が悪い人でもいい人でも
すごいところはきっとあるはずだ
空を見ればずっと向こうまで見える気がした