「ハチ!!」
ァタシが裏庭に着いてから五分くらい後に不二先輩が息を切らして走ってきた。
「ごめん...担任に足止めくらってた...」
『大丈夫ですよ。でも、休み時間終わっちゃうかも...』
「いいよ。ハチの話...ちゃんと聞くから!」
『ありがとうございます』
ァタシは一呼吸置いてから一つずつ真実を確かめるために話だした。
『不二先輩は...本当に国分先輩が好きなんですか?』
「うん。好きだよ?」
『じゃあ、どうして?どうしていろんな女の人と付き合ったりするんですか!?』
「え?」
どうしてそんな顔するの?そんな...困ったみたいな顔...。やっぱり、ァタシのことからかってただけなの?
『答えてください!どうしてですか?』
「国分先輩を...忘れられると思って。」
『え?』
「どうせ叶わない恋なら、早く忘れたかった。
だから、いろんな女子と付き合った。
でも...忘れることなんか...出来なかった。」
『不二先輩...』
「国分先輩よりいい人なんて...いなかった...」
『ごめんなさい...ァタシ不二先輩のこと疑っちゃいました。
国分先輩のことが好きなんて嘘だって、思っちゃいました。』
「ううん。いいんだ。疑われても仕方ないから...」
『でも...』
「それより...その話、誰から聞いたの?」
『国分先輩が...言ってました。』
「そっか...」
『不二先輩...』
「もう戻ろう!授業始まってるし。」
『はい。』
ァタシと不二先輩は並んで裏庭から出て、校舎の方に向かって歩き出そうとした。
『国分先輩...?』
「よう。」
校舎に向かおうと角を曲がると、国分先輩が壁によりかかっていた。
「さっきの話...どうゆうこと?」