俺達は酔い醒ましを兼ねたアイスコーヒーを飲み、学生時代の馬鹿話をしながら会場の入口を見ていた。
開場時間が近付いてくると、華やかに着飾った招待客がかなり集まってきた。
時間を確認すると、そろそろ十分前になろうとしていたので、俺達は喫茶店を出て会場へと向かった。
入口で受付を済まして中に入ると、外からでは思いもしないほどの広さがあるフロアがあった。中ではすでに四、五十人ほどの男女が、ここかしこで談笑を始めていた。 「先にトイレにいってくるわ」
俺はそう言うと涼平から離れて行った。
「あぁ、夏希好みの女の子Getしとくから心配せんでええぞ」 涼平のそんな言葉を背中に受けながら、俺はトイレに向かった。