現実と理想は重なる事はない…。
例え私がここで叫んでも、
例え健二が叫んでも…
あなたに命を渡せない…。
ただ…
ただ…
病院で健二があなたの小さな手を握り言ってくれた事…
悲しい中にも、うれしい一言だった…
『…なぁ…
冷たくていいから…
繋いで欲しいんだ。
温めるから…』
『健二』
泣いてる私をデートに誘った…。
一人が嫌な私の横で寝てくれた…。
嫌な顔せずに、お父さんに会ってくれた…。
私はあなたを愛せない。
私はあなた以上に愛をあげられる自信がない…。
わがままだけど、
そばにいて。
ねぇ
あの空を覚えてますか?
あなたの名前は
『舞』です。
あなたの父は
『健二』です。
健二とお母さんが見たあの空に高く高く舞い…
あの星のように…
輝いて…
美月
完