二次会がお開きになり、招待客がつぎつぎと出て行っても、俺達はまだ会場に残っていた。一番最後に出るつもりだったし、三次会は俺達身内だけの会になる予定だから、暑い外で主役を待つ時間を、ぎりぎりまでしたくなかったからだ。
お開きになって、二十分を過ぎた頃、ようやく俺達以外のグループが出て行った。
店の従業員が片付け始めたので、俺達も外に出ることにした。
俺はできるだけ真愛に触れないようにしながらも、巧みにエスコートをして、一緒に店を出た。
出る前に涼平が主役の二人に、俺達が外で待っている事を告げていたが、悟志は一度ホテルに戻りたいから、場所が決まったらメールをくれと言われたらしい。
一時間後の再会を約して、悟志たちと俺達は別れた。
三次会は座れるところということで、居酒屋の座敷になった。
別に座席の指定をしたわけでないのに、何故か自然に場所が決まっていた。
拓海と実里さんがまず奥に座った。これは有名人の実里さんを隠すことも意識してだ。 実里さんの前に香緒里さんが座り、その左隣りに涼平が座った。 香緒里さんの右隣りに真愛が座り、入口に一番近い席で真愛の右隣りに俺が座った。