真愛は俺が横に座った事で、かなり緊張してるようだった。そういう俺も実はかなり緊張していた。
二次会の会場と違い少し明るくなった店内で見る香緒里さんと真愛が、とても綺麗だったからだ。特に俺の中で何年も思い続けていた高校生の頃の容姿と違い、大人になった真愛を改めて見て、俺は惚れ直してしまったからだ。
「みんなとりあえず何呑むか決まったか?」
涼平が場を仕切り始めた。
「ジュースにしとこか?」
俺は真愛の気持ちを思ってそう尋ねた。
「私はチューハイのライムで、真愛のはチューハイのレモンでお願いします」
香緒里さんが、真愛が答える前に注文してしまった。
「ほんまにそれでいいんか」
俺は真愛に聞き直した。
「グレープフルーツ…チューハイの…」
真愛が囁いた。
「レモンをやめてグレープフルーツにしてくれるか、それと俺は生中でええわ」
香緒里さんが少し驚いた顔をしてこう呟いていた。
「いつも私達にまかせっきりなのに」
俺は真愛が意外に呑めることを知った。
「わたしもチューハイグレープフルーツでいいわ」
実里さんも注文が決まった。