「大丈夫…?」
真愛が一気に呑んだ事を心配してくれた。 「全然大丈夫。無茶なんかしてへんから。こう見えてもうちの家系、飲ん兵衛ばっかりやからめっちゃ酒には強いんやで。涼平も拓海も悟志も普通の人よりよっぽど強いと思うけど俺に勝った事一度もあらへん」
と笑いながら答えた。
俺は真愛を相手に一生懸命話をした。とにかく俺は真愛を笑わせたかったからだ。真愛が俺の話にだいぶ笑ってくれるようになった頃、ようやく悟志と美樹さんがやってきた。 そこでもう一度飲み物を注文して、改めて乾杯した。今度の音頭は拓海がとった。
「夏希、涼平結婚式から来てもらって悪かったな。疲れたやろ、おおきに」
悟志が俺達に頭を下げた。
「何言ってんねん、おれら友達やないか。それよりお前らの方が疲れたやろ。ゆっくり寛いでや」
と労った。
「真愛のお守り大変でしょう夏希さん、全然喋らないから」
美樹さんはお気の毒にという気持ちをこめて、俺と真愛を見比べた。
「そんなことないですよ。高校時代に比べたら、かなり話をしてますよ、なぁ」
最後は真愛に同意を求めた。
真愛はまた顔を真っ赤にして、それでもしっかりと頷いてくれた。