−三日前
レーヴェとハルは次の都市に向けて歩き続けていた。
「あれは、魔物!?」
レーヴェは自分達がきた道を逆走していく魔物の群れをみて村が危ないと感じた。「さっきまでいた村に行ってるのかしら」
「そうかもしれません。・・・・・。ハルさん」
「分かってるわ。セツナの村が心配なんでしょ」
「はい!」
レーヴェはすぐさまきた道を戻っていった。
魔物の群れが村を襲うことは知っていた。しかし、ハルは不安をかくせなかった。あの村にも防衛武芸者がいるはずなのに・・・。レーヴェを追いかけようと思ったが、あの数の魔物には一人ではどうすることもできないと思い、すぐ近くに見えていた都市アーバインに行き、加勢してもらうことにした。
そこで運がいいのか悪いのか出兵中だった村の武芸者達に会うことができた。
しかし、武芸者を連れて戻ってきた時には魔物の群れなどどこにもなかった。
そのあと、セツナが魔物を倒したことをレーヴェからきいた。ハルが戻ってきた時には既に、レーヴェとセツナは家にいた。
−そして現在。
レーヴェは村長の家で防衛武芸者の隊長ヨハンから、都市アーバインでおきていることをきいていた。