頭の中で再び声が響く。
(なに?僕が『ばばぁ』なんて言っちゃ悪いの?)
オーリュはさらに目を見開いた。
(なに驚いてるのさ、・・・君はオーリュ・ターウォだろう?)
自分がオーリュだからどうだというのか。
(あぁそうか。『まだ』なんだね。)
だから、何がだ。
(『選ばれし者』のくせに、やけに覚醒が遅いなぁ)「だから・・・一体なんのっ・・・・・!!!!」
「聞いているのですか!!!オーリュ・ターウォ!!!」
思っていたことが口に出てしまったらしく、オーリュはまだ話していたアンナに怒鳴られる。
(あっはは!!!)
今度は頭の中で笑い声が響いた。
ムカっとするが顔に出すとまた怒鳴られそうなのでオーリュは心の中で叫ぶ。
・・・お前、あとでぶっ殺す!!!
(・・・まぁいいけど、それより今は君の目の前の人をどうにかしなくちゃならないんじゃないの?)
・・・まったくもって、その通りであった。