2時間目の授業も半分くらい過ぎた頃、隣の席の伊波みらいから手紙が渡された。
俺は、ちょっと嬉しくて急いで手紙を読んだ。
『天井君、さっきは、悠吾君がごめんなさい。平実悠吾君は、私の従兄弟で訳あって一緒に暮らしてます。私、話出来ないし、体弱くてドジだから、いつも悠ちゃんが助けてくれるんです。悠ちゃん、野球部で結構強いんですよ。天井君と試合したいっていつも言ってました。悠ちゃんと仲良くしてあげて下さい。 伊波みらい 』
俺は、手紙を読んで少し複雑な気分だった。
二人の関係は分かった。そして、平実憲吾がみらいを好きだってこと。そして、俺をライバル視してること。
俺は、実は小・中学野球で全国大会優勝したこともある一応有名選手だ。
でも、野球の楽しさが分からなくなってまだ、野球部には顔を出していない。
俺は、これからみらいと憲吾、野球、友情等で頭を悩ませることになる。