龍雅は軍本部の尋問室を退室した直後ある重大なことに気がついた。
龍雅(今、俺にはストライカーがない…)
龍雅は急いでロイが居る作戦指令室に赴いた。
指令室の自動ドアが開くと既にそこにはロイがいた。
ロイ「復帰を歓迎する…。峰崎中佐」
龍雅「俺はただの“協力者”だ!恩給付きのな…」
ロイは僅かに笑みを持たせ歓迎の雰囲気を装うが龍雅は即座に否定の意を表した。
ロイ「分かっている…貴様のストライカーのことなんだが…」
龍雅「修復は行っているのか?」
龍雅が眉間にシワを寄せた瞬間、ロイは強く言い返した。
ロイ「…こんな事は言いたくないんだが今現在ディア=パノスの修復率は60%程度だ」
しばらく二人を沈黙が拘束したがロイは再び切り出した。
ロイ「それでも行くのか?それとも俺が出るか?」
本部に接近する革命教団のストライカー部隊の中には白金のストライカー『プロキオン』の姿があった。
そしてプロキオンにはミラが搭乗している。
ミラはひたすら沈黙を守り、周りの兵士達の言うことには耳を貸さなかった。
ミラ「龍雅…貴方は悪くないの?全てはこの時代が悪いの?でも…だからこそ私の手で…」
ミラは胸元から鞘に収められた大型のナイフを取り出した。
ミラはそのナイフを見ると笑みを零した。
ミラ「でも安心してね?私もすぐに追い掛けるから?フフフ…」
次の瞬間、前方にストライカーの大部隊が現れ周りのストライカーが次々と交戦を開始する中、ミラは漆黒のストライカーがこちらを待ち構えている様子を発見した。
それは満身創痍で仁王立ちをしているディア=パノスに他ならなかった。
龍雅「ミラ…俺はお前に何もしてやれなかった…だからせめて!!!」
ツギハギの目立つ漆黒の機体はただただ白金の機体に向かって行くのみであった。