「私ね、苛められてたの。小学校の五年生の時から…」
突然の告白に、夏希くんは戸惑ったようだ。
「ずっと同じ男の子達のグループに…箒で叩かれたり、黒板消しを投げられたり…私おとなしいからやめてと言えなかった…」
「真愛いいよ、辛い思い出なんやろ、やめとこう…」
夏希くんは私を気遣って話しをやめさそうとしてくれた。
「中学生になったら益々ひどくなったの…雑巾の水を掛けられたこともあった…でも苛められて一番辛かったのは…誰も助けてくれないことだった…クラス全員にシカトだよ…」
「真愛…」
「中学二年の夏休みが始まったばかりの頃、学校に補習に行ったの…授業が終わって帰る支度をしていたら…あの苛めっ子達が先輩を連れて入ってきた…
私怖くなって逃げようとしたんだけど…たくさんいたから捕まって…制服を破かれて…レイプされそうになった…」
「真愛…もう…いいよ…」
「先生が…忘れ物を取りに帰ってこなかったら…」
私の目から涙がボロボロ零れてきた。
「私それで転校したの…本当は高校は女子校に行くつもりだったけど…落ちちゃった…」
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