逢瀬川

一月  2008-07-07投稿
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愛しい人は
この太い川の向こう…

かの約束から幾星霜
私一人待ち続けて…

年に一度の逢瀬を焦がれ
はやる気持ちで岸に立つ

晴れ間がのぞけば
あの鵲(カササギ)が
橋を渡してくれるはず

けれども無常に曇天広く
しとり、しとりと雨滴れる
待てども待てども
鵲は来ず

頬を伝うは雨か涙か…
晴れ着も濡れて
髪も乱れて

それでもここを動けない

せめて今夜が
明ける瞬間(トキ)まで

君を想い、君に焦がれて
今年こそはと
切に願って…


白々と朝
今年も君は来ず
ならばいっそ
星となってしまいたい…



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