愛しい人は
この太い川の向こう…
かの約束から幾星霜
私一人待ち続けて…
年に一度の逢瀬を焦がれ
はやる気持ちで岸に立つ
晴れ間がのぞけば
あの鵲(カササギ)が
橋を渡してくれるはず
けれども無常に曇天広く
しとり、しとりと雨滴れる
待てども待てども
鵲は来ず
頬を伝うは雨か涙か…
晴れ着も濡れて
髪も乱れて
それでもここを動けない
せめて今夜が
明ける瞬間(トキ)まで
君を想い、君に焦がれて
今年こそはと
切に願って…
白々と朝
今年も君は来ず
ならばいっそ
星となってしまいたい…