「アキトぉ!」
「由美ィ!」
ベッドの中で激しく抱き合う由美とアキト。
2人同士のHは初めてではない。
色んな男どもと付き合っている中で唯一、由美が体を許しているのはアキトだけなのだ。
勿論、森山拓也とのHの回数はゼロである。
アキトのたくましい体が、比較的小柄な由美の裸体を包み込む。
互いの愛を確かめ会う至福の時である。
一息付く…。
アキトはベッドから起き上がり、傍らのテーブルに置いた煙草とライターに手を伸ばした。
由美も起き上がって、同じテーブルに置いた飲みかけのペットボトルの緑茶に手にして、グィっと飲み干した。
アキトは顔しかめたまま、?を吹かす。
「由美はサァ…、俺の事…どう思ってるの?」
「愛してるに、決まってるじゃない」
「イイ加減な事、抜かしてんじゃねえよ」
「なーによ、私を信じてないって言い方」
「俺、知ってんだよね。オメェが、色んな男と浮気してんの」
今の、アキトの台詞に由美はビックリ!
「知ってたんだ」
「俺が何も知らねえと思ってんの?
街でオメェが…、他のヤツとデートしてんの俺の仲間が見てんだよね。
オメェがその連中の中で一番親しくしているのが…、森山拓也ってヤツ」
「1年前に、フレンドリーで知り合った東都大学生だよ」
「そいつの事、惚れてんの?」
ニヤリと微笑む由美。
冷やかすような口調で答える。
「惚れてる…って言ったら?」
「別れろよな。出来なきゃ、俺がそいつをぶっ殺すから」
苦笑する由美。
「アキトって、マジ…怖い。すぐムキになるし」
「真剣に言ってんだぜ俺。浮気なんて、絶対に許せねえよ」
「分かってるよ。
もうあまり、浮気なんてしないから。
森山拓也とは別れるつもりだし」
「そう、しろよ。
何かあった時は、加勢すっから」
つづく