〜準備はつらいよ〜
結局最初に見に行ったサ○プラザという式場は、ドレスがイマイチとか会場が古臭いといった理由から、ナシということになった。
その後、ツマはボクの職場の人の紹介で見に行った式場がお気に召したらしく、その会場を押さえるコトとなった。
…それにしても、結婚式の準備ってヤツは想像以上に大変なものだった。
ドレス・タキシードの試着、招待状の作成、披露宴会場の花やテーブルクロスの色の決定、ケーキの注文、引き出物の準備、プランナーさんや司会者さんとの式当日の流れの打ち合わせetc……。
打ち合わせの度に式場へ行くのだが、ツマは毎回寝坊し、毎回10分くらい遅刻しては毎回自分にキレていた。
…思えば、そんなツマを毎回なだめる作業が、準備の中では一番大変だったかもしれない…。
そうやってバタバタと準備をしていたある日の夕方。
ピンポーンと、呼び鈴。
「こんにちは、私サ○プラザの披露宴担当の者ですが…。」
…シマッタ。
そういえば最初に見に行ったトコ、会場を仮予約してたんだ。
予約取り消すの忘れてた…。
ボクらの式の担当者さんはニコニコ笑いながら「挙式日も近くなってきましたし、打ち合わせにいらしてくださいね」といい、手土産にクッキーまで置いていった。
その夜、ボクとツマは二人で、どうやって断わろうか話した。
「…破談になったって言おうか?」
「ケガで入院したから無理とかは?」
「海外出張のため延期とか…」
結局、ツマの実家で挙げることになったので…という理由を告げ、丁重にお断りシマシタ。
クッキーは美味しく頂きマシタ?。
つづく