「やっぱりこっちの方が楽やわ」
着替えて帰って来たら香緒里はテレビを見ていた。
「ねぇ買い物に付き合ってよ」
「どうして?」
「だって夜、鍋でもしようと思って…」
「そこまでいるつもりないわよ…」
「何で?鍋はたくさんで食べた方が美味しいよ」
「夏希くんと二人きりの方が楽しいでしょう」
「まだ明日とあさってと、二日間も一緒にいられるから大丈夫だよ」
「ほんと…さらっとのろけるねぇ」
「えへへ…」
人指し指で頭をかくのが、癖になってきた…
「でも店は開いてるの?」
「うん…そこのスーパー、元日から営業だから」
「じゃあ行こうか」 私達は一応置き手紙を書いて、家を出た。
元日だというのに、思っていたより客が多かった。
香緒里と二人で何鍋にしようか悩んだけど、結局ちゃんこ風蟹すきにすることにした。 材料を購入して店を後にした。