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夜も更けて――
そろそろクリスマスパーティーもお開きかなって時間がやって来た。
聖人とミズホさんとあたしは三人掛けのソファーに座り、それぞれくつろいでいた。
サトル君は、パーティーも後半に近付いてから、目覚めたから、出遅れてしまい、
オードブルやお寿司にチキン、
ピザにケーキをむさぼりつく様に食べていた。
『もう9時かぁ。そろそろお開きにする???』
不意に、テレビのクリスマス特番を見ていたミズホさんが言った。
『そうだよな。奈央の母さんも、そろそろ帰って来るんじゃね?』
ずっとDSに熱中していた聖人は、携帯で時間を確認する。
母は、何時もは夜9時からスナックで働き始めるから、
この時間に帰って来る事は、考えられないんだけど。
今日は、クリスマスというコトもあるし、
あたしが聖人を家に連れて来るという事も知っている母が、
今日は、昼間のお弁当屋さんの仕事を終えてから、
同僚の方達と食事をし、そのままスナックの仕事へ直行するという事は、まず考えられなかった。
母の事だから、きっともうそろそろ帰って来るに違いない。
実はあたしは、パーティーが始まったトキから、そのコトを考えていたんだ。
母は一体、何時位に帰宅し、どういったタイミングで聖人を紹介する事が出来るのかという事を。
あたしは、テーブルの上のグラスやお皿、飲み物や料理などの後片付けを始めた。
『奈央ちゃん。あたしも手伝うからネ。』
ミズホさんが気を遣ってくれる。
『ありがとうございます。ミズホさん。あたしが御招待したんですから、ミズホさんは座っててください。』
あたしがそう言うと、
『何言ってるの。じゃあ一緒にしよ♪』
ミズホさんは、笑いながら食器をキッチンに向かって運んでくれた。
『うわぁお。片付けられる前に食っちゃわないと。』
サトル君は、テーブルの上のご馳走を片付けられてはなるものかと、凄い勢いで、口にお寿司を詰め込んだ。
『う‥‥う‥ぐっっ‥‥‥!!!』
サトル君の喉に、お寿司が詰まったらしい。