Sky at dawn〜青の夢〜1.>>

 2008-07-10投稿
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 城門をそれぞれの馬に乗り出て行く。  
 その姿をバルコニーからじっと見つめる。
 いつの間にか亡くなった妻に似て美しく成長した愛娘。
 父として、
 どれだけ接する事が出来ただろうか。
 王として、
 どれだけ期待に答えられただろうか。
 女 「よかったのですか?」
 振り返ると、白いローブを身に纏い顔にペイントが施された女性がいた。
 彼女には名がない。
 アセンズ王国付きの聖者 王の相談役であり
 国それそのモノでもある。
 王は彼女をアセンズと呼んだ。
 王 「アセンズか‥。」 彼女は王の隣に立ち同じように見つめる。
 王 「いよいよなのだろう。」
 女 「はい。大地の言葉にそうあります。」
 彼女は大地“アセンズ”の声が聞こえる。
 彼女は人ではない。
 では何か?
 それは誰も答える事は出来ないだろう。
 大地の人そう呼ばれている。
 王 「私はあの子に生きて欲しい。」
 彼女には語れる本音。
 王 「王として失格だな…」
 女 「ですが、人として‥親として正しいのではないでしょうか。」
 そんな風に彼女が言った事に驚いた。
 だがそれは、とても嬉しいものだった。
 王 「そうか‥」
 自然と笑顔が浮かぶ。


 深い森の中
 その中央に建つ塔
 最上階に少女がいた。
 美しい水色の髪が肩で揺れる。
 同色の瞳
 可愛らしい女の子。
 だが、15才の少女と思えぬ程冷めた目をしていた。 少女は待っている。
 これから来る短い未来を…。



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