東ローヌ地区、この地区は非常に裕福な者達が住んでいる。他に、西ゼノビア地区、北アルタ地区、南ガラナ地区がある。
西は比較的に裕福であり、北もほとんど暮らせないような者達はいない。
問題は南ガラナ地区だ、この地区は逆にほとんどが貧困層で出来ている。裕福な奴はせいぜい、南の中でかなりの実力を持っている奴だ。この地区は異常なのだ………
数年前、世界大戦が起き、唯一地上戦を行った場所が南ガラナ地区である。戦争が終結し、人々は戦争の傷痕を治していった。北、東、西、この三地区は戦前以上の復興を成し遂げた。
しかし、南だけは、上手くいかなかった。戦時中に使用されたであろう兵器によって、土地の形状は変わり、荒れ果てた大地となってしまい、手の施しようがなかったのだ。
だが、その地区に住む物好きな奴らがいる。大半は上の三地区から職を失った奴らだが、密輸や麻薬の取引、銃の違法取引等といった表では出来ないようなことをやるような戦前からこの地区に住んでいた者達もいる。
そして、なにより異常なのは戦争帰りの奴らが住んでいることだ、そいつらは人でない力を持っているのだ………
戦時中、政府の政策により敵に勝つため、身体を生体兵器に変えられてしまい、戦争が終わってもあまりの異常さ故に南から出ることを禁じられたの者達だ。彼らは異常なのだ。