異常な者達、それ故奴らは異端者と呼ばれる。彼らは孤高な者達だ。群れることはほとんどない。 彼らは一人自身が強いから。 だが、彼等の中にもルールがある。一人一人が、のし上がる為のルールがある。それは………
「弱肉強食だ」急に蓮は呟いた。「弱肉強食?何のこと?」私は訳が分からず尋ねた。しかし、「いや、今の奴は復讐しかないか……」蓮はまるで聞いていないかのように呟いた。「?」私には分からなかった、彼が考えていることがどんなことなのか……………
「ここが、お前の家か……流石、二宮家の御令嬢なだけはあるな」俺は風音の家に着いて、驚いた。何故ならデカすぎた。金持ちとは知っていたが、想像以上にデカすぎた。「世界五大財閥の一つなんだから、このぐらい当たり前よ」風音は当然のように答えた。「これが、金持ちか……。まぁいい、それよりここまでで十分だろう?俺は後片付けをしないといけないんでな。それじゃあな」そう言って蓮は背を向けた。「待て、確かにここまでで十分だが、一つだけ答えろ、蓮、お前の主は誰だ?」私は尋ねた。
蓮は顔だけを向けて、こう言った、「学園全体だ」そして、そのまま去って行った。その後ろ姿を見た後、私も家に戻った。それにしても、翌日から、私が蓮を意識するようになろうとはこの時は、まだ思ってもみなかった。