雷矢)なっなんだと?俺の洗脳を解いただと!!?
雷矢は珍しく動揺していた
雷斗)お父さん!どうしたの?
激しく動揺している父を心配する雷斗。やはり、こちらが素のようだ
香雲)やっぱり雷斗は、洗脳されてても心の優しさが残ってたんだわ
香雲はうれし涙を流す
風紀)雷矢!俺は、さっき雷斗が洗脳されていると聞いて一つ気になる事があった
風紀は、勝ち誇るかの如く雷矢をみた
風紀)二年前、お前と雷矢が俺に止めを刺そうとした時だ。あの時、至近距離だったのにも関わらず俺は直撃を受けてなお生きていた。最初は運が良かったとばかり思っていたが、先の事実から俺はある希望を抱いていた
雷矢)希望だと?
風紀)そうだ。お前は本気で殺そうとしたが、雷斗はどうだった?あの距離で助かるには盾がない限り絶対に助からない。どう言う事か分るか?雷斗は無意識の内に俺を助けていたんだよ
風紀は、雷斗の肩を叩きながら言うと
雷斗)(風紀に止め?僕が?
雷斗は、急に風紀が訳の分らない事を言って混乱し始めた
香雲)他の雷家の人は完全に洗脳されていたけど、雷斗は違ったのよ
風紀)雷斗の僅かな可能性にかけて、ナラビに光りを心に直接当てて貰ったのさ
ナラビ)僕の光は相手の心を浄化する力を持っているってフライとの戦いを見ていたんだったら分るよね
三人が口々に言った時だった
雷斗)僕が風紀を……香雲を……
雷斗が、ブツブツ言い始めたと思ったら
雷斗)うわぁぁぁぁぁ
雷斗は、急に頭を抱えて叫んだ。どうやら、自分がやった事を思い出し、クラッシュしたみたいだ。そのまま雷斗は、その場に倒れ気絶した
雷矢)お前らがいい加減な事をするから、息子がクラッシュしてしまったじゃないか
雷矢が怒りを募らせながら殺気を放つ。ナラビは今までに感じた事のない殺気に臆した
風紀)息子を洗脳する奴を親とは言わない
風紀も冷淡に反論して、殺気を放つが風紀の殺気が可愛く見える程迫力に差があった
香雲)ナラビ君!雷斗を連れて部屋の隅にいて
ナラビは一瞬自分も戦うと言おうとしたが、レベルに差があり過ぎて太刀打ち出来ないと悟ると指示に従った