そして真奈は荒い呼吸をたてながら、横たわる佐藤の横で膝立ちして、腹の上で手を合わせ、意味不明な言葉を唱え始めた
「マナ?ドウシテジャマスルノ?オレハマナノミカタナノニ、ドウシテナンダヨ!!!」
山村は奇声を上げ両手に持っているハサミを握りしめ、真奈に向かって突進してきた!
ドスッ!
真奈の腹部に深くハサミが刺さっていた
「マッマナ?ナンデヨケナカッタノ!?」
山村が今にも泣き出しそうに顔を歪め、言ったハサミを手放した手は震えていた
「今私は、、佐藤を救っている、それを途中で、、中断する訳には行かない!それに今私に宿っている神を忘れたか?治癒の神ホーメルだぞ?命に関わる箇所に、、刺さってわいない。」
真奈はそう言いながらと治療を続ける
しかし、段々真奈の瞼が閉じていき、真奈はガクンと荒い息をたて佐藤の上に倒れた
倒れている真奈を鋭く山村の母が見下ろしていた、そして、
「マナチャン、ハヤトハトテモヤサシイノニ、ナンデヨ?…ハヤトガ…ハヤトガカワイソウ…ハヤトガカワイソウ!!」
そして、包丁を肩の上で構え、一歩一歩ゆっくり真奈達に近づく、そして、
「ザンネンダワ…」
そう言って包丁を振り下ろした。
「ごめんねぇ〜、俺らこんな所で死ぬ訳いかないのよ、残念だけど、、おめぇら虫けらの儚い天下は、終わりだぁー!!!!!」
包丁を素手で止め、そう言って佐藤法律(サトウ ロウ)は魔玉を一つ取り出し、噛み砕き、
「マキア…」
と呟いた。
すると佐藤の掌にピンポン玉が入りそうな穴が出来て、額にはよくわからない印、顔には一本の紫色の線が現れた。
そして山村の母の額に掌を押し付けた、
「きゃあああぁ!あぁあぁぁあ!ガッグッオノレ!テンジョウシメガァァ!!コレデオワリダトオモウナヨ!モウスグササキサンガカンセイサセル!!ソレデオマエラモスベテオワリダァァ!!ハハハハハァガッ…」
そして山村の母は気を失った
次に佐藤は山村の所へ近づく、山村はそっと顔を上げくしゃくしゃの顔で佐藤を見上げた
「佐藤さん…俺…俺なんて事を…」
「自分で骸虫を追い払ったか、、大丈夫だから一回寝ろ」
そう言って佐藤は山村の額を人差し指で突いた、すると山村は整った寝息をたて、眠りに着いた。