薔薇の十字架?

アリス  2008-07-12投稿
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‡騎士の正体‡
「騎士!」
「どうしの、夢利。」 私は、どうしても聞きたい事があって、騎士を呼び止めた。
「あの…」
「どうしたの?」
拳をにぎりしめて、言った。
「何で、私なんか連れて来たんですか?あのまま、ほって置けば良かったのに…。」
そう、私は騎士の城に今は住んでいる。「あのままほっとけば、君は狂い死んでいた…。」
背筋が、ゾくっとした。
「あの、助けてくれてありがと。」
「あぁ…。」
騎士は、長い廊下へ歩いて行った。
幼い私を助けた理由は、わからない。
ただ、私の心に芽ばえたのは、騎士に恋をした気持ちだった。
カタン…
「う、あっ…。」
ジュル…。
騎士は、城の召し使いのリリアの血をむしぼっていた。
目の前の鏡に映る騎士は、まぎれもないウ゛ァンパイヤだった。唇から淫らにたれる血、そこびかりする赤い目、その姿は狂おしいくらいに、美しかった。
「うっ、ぁぐぅ…。」リリアは、意識が消えかかっていた。コンコン…
騎士の部屋のドアが開く。
カチャ…
「騎士、ご飯の支度が出来た…よ…。」ドサッ…
リリアは、床に崩れ落ちた。
「夢利…。」
「騎…士…、何してるの…。」
ポタッ…
騎士の唇から血が、滴り落ちた。
「騎士は、ウ゛ァンパイヤなの!?」
騎士は、ゆっくり頷いた。
「じゃあ、私を助けたのも、自分を満たすために!?」
「そうだよ…。」
私は、後ずさった。
いやぁぁぁぁぁ!
私は、泣き崩れた。

私の好きになった人は………、

ウ゛ァンパイヤだった…。

次回に続く…



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