「おぉ!よく分かるな!すげぇ!」
「い…いいから早く行くぞ!」
「OK!」
シルの言った通り、体を180度回転させてドンドン森を進んで行くレン。おかげで、すぐにノール村に着いた。
「お〜〜早いな」
「お前が遅かったんだ!」
「すまんすまん」
「…まぁいい……早く支度しろ、雪山に行くぞ」
「あいよ」
レンは、自宅に帰り、旅?の支度を始めた。慣れているのか、ものの五分で終わった。
「早かったな」
「へっ、まぁな!」
「なんか心配だが……まぁいいや」
「では!雪山に向けて……」
「「レッツゴー!!」」
何故かテンションの高い二人だが、軽やかに岩をよけ、転び、雪に滑って、転び、石につまずいて、転びと、転びまくっている。そのせいで、山頂に着いた頃には二人共ボロボロだった。
「やっと……着いたな…」
「あぁ…」
「…どうなってんだ?…これ…」
「さぁ…」
二人が山頂で見た光景。それは、シズナの住んでいた小屋が粉々に砕け散り、木片にはかすかに血の痕跡がある、という無惨なものだった。
「…とりあえず…中を探してみよう」
「そうだな」
二人は、木片をどけながら、その場所を探してみた。見つかるのは、生活品や食材ばかりだった。