【よう……シルとか言ったっけ…宜しくな】
「うお!ほんとだ!剣が喋ってる!」
「だろ!?」
【そんなに驚くな…】
「「驚くわ!!」」
【ナイスツッコミ!】
「「…」」
二人は、呆れて声も出ないようだ。
【じょ…冗談だって!…本気にすんなよ!…あは…あはははは】
「……まぁいいや…ところで、もう一個なんか書いてあるんだけど……なんて読むんだ?」
【それは…】
「お前はもういい!」
クザンが答えようとしたところを、シルが遮った。
「…どれどれ………え〜と…古代の言葉で、【瞳をはめ込む】って書いてあるな」
「瞳?」
「そう、それを……多分この部分にはめ込むんじゃないか?」
シルは、クザンの柄の中心部にある丸いくぼみを指差しながら、言った。
「そういや、師匠から貰った袋の中身が球状だったような…」
そういいながら、ポケットから布袋を取り出し、中身を見てみた。
「これは…」
袋の中には、直径5cm程の、巨大な黄金の瞳が、一つ入っていた。
「あれ?おかしいな……前は二個入っていたような気がするんだけど…」
「気のせいじゃないか?」
「うん……まぁとりあえず、この瞳をはめ込んでみようか」
「おうよ」