俺は走った!捕まればどうなるかくらい思春期の男子なら誰でもわかる!ましてやここは男子校、体育会系がウヨウヨしているなか捕まれば服をひん剥かれ、○○を××したり、○××を○△○だ!
想像しただけでもおぞましい。
こうなったら帰りまで隠れてやり過ごすしかない。
隠れる場所を俺は考えながら走った。
閃いた!屋上の貯水タンクの裏ならバレない!
屋上は勝手に入ると先公に叱られるからみんな入ってこない。
そうと決まれば善は急げだ。
俺は屋上に向かった。
「こちらC班。ターゲット通過確認。」
「A班了解。」
階段の踊り場を見つからない位置から監視しているショウジが立ち上がる。
「ターゲットが屋上入り口を通り過ぎた直後に突入。ターゲット囲み制圧する。」
「「ラジャー!」」
ショウジの的確な指示にボディビル部、柔道部、レスリング部の精鋭どもが声を合わせて返事をする。
そのとき無線が入る。
「こちらB班!ターゲット通過確認!後は頼みますよ」
「こちらA班了解!」
もう少しだ!早く来いアキラ!!
ショウジはもう狼となっていた。