「……よく食べるでござるな…」
運ばれてきた料理を全て平らげ、それでもまだ腹が空いているといった感じのレンを見て、呆れたような口調でサイスが言った。
「……ござる!?」
サイスの変な語尾に疑問を持ったシルが、声をあげた。
「あぁ、こいつは分からん奴でな……よく変な語尾を付けやがる」
やれやれとグランが答えた。もうこれが当たり前のようだ。
「変とはなにルガ変とは!」
「おっ!ルガは初めて聞いたぞ!」
自分の語尾を変と言われ怒るサイスに対し、さらにおちょくるロンド。
「ばぁうぃいぶばべねぼ?びぼぼばっべざじ」
「……飲み込んでから言え…」
食べながら話すレンに冷たくつっこむグラン。
そんなのどかな光景を、見つめる陰があった。
ピピピ、ピピピ
「…はっ!こちら903番!現在、銀竜、及びその他の仲間と思われる者を監視中!」
「……銀竜の…レンの覚醒はまだか…」
「はっ!銀竜の半身が人間と変化出来るほどまでにいっているため、時間の問題と思われます」
「そうか……ご苦労だった……そろそろ…戻って来い……人手が足りなくてな」
「…と申しますと?」
「……火山に…蒼炎竜が現れた……それも…覚醒している…」